天草の風が吹き抜ける~島の味をあなたに 

天草の味わい 松下かまぼこ店 Blog

2018/07/04 11:54

「かまぼこって、何からつくるでしょう?」

「とうふ~」「牛乳~」「小麦粉~」

これは、工場見学に来た小学生の子どもたちが、真剣に答えたもの。

だって、多くの子供たちは、蒲鉾を造るところを見たことがありません。

子どもたちが、身近な知っている物の中から、一生懸命に出してくれた答えです。


昔は当たり前だったことが、今では特別なことになっている…

それは、蒲鉾屋でも同じことです。


近くで水揚げされた魚から、すり身を造り、蒲鉾に仕上げてゆく…

そんな古い形を、今も継承している蒲鉾屋は、とても少なくなりました。

海外で製造された「冷凍すり身」が、安価に大量に輸入されるようになってきたからです。


もちろん、「冷凍すり身」はランク分けされていて、それこそピンからキリまで!

日本人技術者が指導して、鮮度の良い素晴らしい原料から衛生的に製造されている極上品もあれば

どこで、だれが、どんな風に製造して売りに出されているのか定かではないものも。


当店でも安定した製品づくりのために、「冷凍すり身」も用いていますが

信頼のおける業者から、極上のものを仕入れています。

自社工場でも、すり身を製造するだけに、すり身の良し悪しにはとっても敏感なんです。

もちろん、全ての製品に天草の原料(五割以上)を用いています。


四方を海に囲まれた天草に生まれた蒲鉾屋だからこそ、造ることができる、唯一無二の製品を…

そんな想いで、松下の製品造りに、日々汗を流している仲間たちをご紹介しつつ

魚から、蒲鉾ができるまでの工程を、ご案内いたします。


①私たちの蒲鉾造りは、魚を仕入れるところから始まります。

天草一円の漁港から水揚げされた魚は、毎日本渡魚市場に集められます。
蒲鉾の原料に適した魚を、朝から魚市場に仕入れに出向きます。

もちろん、水揚げされる漁港に直接仕入れに出向くこともありますし
漁港の職員さんが蒲鉾屋に運んでくださることもあります。

世界遺産に登録された「崎津」の港で水揚げされる魚も
美しい夕日で有名な天草町や苓北町の漁港で水揚げされる魚も
ハモ漁で知られる上天草市大矢野町の漁港で水揚げされる黄金のハモも
季節によって、漁の方法によって違う様々な魚種を
それぞれの性質やうま味を活かした製品に造り上げてゆきます。

②仕入れた原魚は、手作業で頭と内臓を取り除きます。
毎日水揚げされる魚は、多種多様です。
ブリやブダイなどの大型の魚、鯛やエソなどの程よい大きさの魚、アジやヒイラギなど小さな魚…

「ヒイラギ」という「じゃこ天」などに用いる魚は5センチほどの大きさですが
それでも、一尾ずつ手作業で内臓を取り除いてゆきます。
これは、本当に気の遠くなるような作業ですが、ここを丁寧に行うことが
良い蒲鉾造りの基本中の基本!
③原魚の身ごしらえ(内臓と頭を取り除く作業)が済んだら
天然水(地下140mの美味しい天草の天然水)を用いて
よく洗ったあと、魚肉採取機にかけて魚肉を取り出します。
④⑤⑥魚肉を取り出したら、天然水で水さらしを行い不純なものを取り除きます。
その後、よく絞ってから、魚肉をミンチにします。

ミンチにした魚肉を、ドイツ製の真空カッターや擂潰(らいかい)機を用いて
天草の海の成分を含んだ塩と天然水で練り上げてゆきます。

こうして、手間暇かけて造ったものが「すり身」です♪
⑦すり身は、魚種の性質ごとに造られます。
さらにそのすり身を、製品ごとに具を入れたり、味付けしたりして
「蒸す」「焼く」「揚げる」など様々な製造方法で、一つ一つの製品に仕上げてゆきます。
そんな訳で、工場長がこの変顔(ごめん)の関孝之!
毎朝、誰よりも早く工場の灯をともし、製品づくりに取り掛かります。
仕事には妥協を許さず、とことん品質を追求する熱い男です。
そして、工場長を力強くサポートするのが女職人のみかちゃん。
手先も器用で、汗をかくことを厭わず、いつもどんな時でも真摯に仕事に向き合う…
人間力の塊のような存在です!でも、かなりお茶目~♪
誠くんも、松下には欠かせない若手職人!
彼も手先が器用で、辛い時も弱音を吐かずに、コツコツと努力を重ねる仕事人。
二十代の若さのため、職場のムードメーカーにもなっています♪
そして、蒲鉾屋のレジェンド、八郎さん!!!
なんと、松下の職人歴56年の重鎮なのでございます。
実直にひたむきに、松下の歴史を築いてくださったかけがえのない存在です。
お正月前には行列のできる「厚焼き玉子」は、八郎さんの右に出るものはおりません。
そして、この職人さんたちをサポートしてくれているのが、古田さんです♪
当店の一番人気の「素朴なゴボー天」(平天)のささがきゴボウは
毎日古田さんが指先を真っ黒にしながら、丁寧にささがきにしているからこその風味~♪
荒木さんも、そんな心強い助っ人の一人!!!
「孔雀巻」「チーズ巻」などの手巻きの製品は、一本ずつ職人が手巻きしていくため
とても手間がかかりますが、職人の傍らでしっかり作業の補助をしてくれています。
早朝から、様々な場面で大活躍の荒木さんです。


そんな訳で、製造から製品づくりまでの主な道のりは、上記の通り!

そして、出来上がった製品は、衛生的な包装&製品庫にて個別に包装し
松下の営業マンによって天草全域の食料品店・スーパー・食堂・病院・学校などに
造りたての製品を配送いたします。
厳しい商品管理は、ベテランの宮崎さん!
気配り、目配りの達人で、次から次にテキパキと包装や梱包をこなし
強い責任感と行動力で、現場の総監督的な役割を果たしています。
営業の大塚さんは、宮崎さんとの絶妙なコンビネーションを発揮しつつ
包装・梱包もこなし、お得意様のところへ笑顔で製品を配送!
実直で素晴らしい行動力と気持ちの良い仕事ぶりは、社長からの信頼も厚いところ。
営業の永野さんもまた、できたての製品を大手スーパーなどへ配送しています。
配送が終われば、製造の部の魚の身ごしらえにも参加して
仕事の幅を広げているところ。
営業の井上さんは、営業部では誰よりも早く出社して配送の準備を整え
天草全域の食料品店やスーパーへの配送を担っています。
実直な人柄で、毎日の走行距離はナンバーワン!!!
営業の山下さんは、毎朝一時間近くかけて世界遺産に登録された「崎津集落」から
通勤しています。
早朝から、病院や学校給食の配送を担いつつ
魚が大量に水揚げされたときには、製造の現場に入りすり身造りも担うマルチプレーヤー!
製造&炊事担当の小川さんは、早朝から仕事を担う職人さんたちに
毎朝&毎昼、美味しいご飯を作って、みんなの仕事を下支えしてくれている大切な職員。
例えば、タコ天に用いるタコを茹でたり刻んだりなども、小川さんの担当。
関工場長は、大声で「小川さ~ん」と叫んでは、いろんなことを依頼しています。
そして、蒲鉾屋店舗の看板娘、米田さん。通称「ヨネちゃん」♪
勤続40年を超えるベテラン社員です!
私がお嫁入りするより前から、看板娘として最前線で仕事をしているので
お店にいらしてくださったお客様にはお馴染みかと思います(^^)
とってもシャイで、責任感の強い実直な仕事ぶりは歴代の社長から信頼厚いところ!

そんなこんなな職員が、日々製造に、配送に、営業にと
それぞれの力を、出し合っている蒲鉾屋です。
最後に、三代目店主こと晶一と女将のみな子でございます。
インターネット販売については、私、みな子が担当いたしております。
ご不明なことがございましたら、お気軽にメールにてお問い合わせくださいませ♪

天草の小さな蒲鉾屋ではございますが
日本一の品質を目ざして、日々奮闘いたしております。

召し上がって下さったお客様が
笑顔になっていただけるような…
そんな製品づくりを心がけて参ります。

どうぞ、よろしくお願い申し上げます。


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